一寸先は沼

とてつもなく深い沼だなんて知らなかったんだ

#100の君へ

酔いと疲れの勢いで書いたものを晒しますが恥ずかしくなったらそっと消します。笑 内容はじゃにーずとはほぼ無関係です。

私が初めて彼を認識したのは、去年の冬だった。台湾ウィンターリーグイースタン選抜で出場していたよく打つ人。それが始まりだった。私が彼を、ベイスターズを好きになったのは。
背番号は100。育成1位指名の高卒ルーキー。本職は捕手だという。打撃を評価されていたのか、それとも育成選手だから優先順位が低かったのか、キャッチャーマスクを被る姿はその大会ではほとんど全くみることがなかった。でも、打席に立つ姿をみて、応援したい人だと思った。この選手が、いつか2桁の背番号をもらって、1軍のスタメンに名を連ねるのをみたいと。彼をもっともっとみたいと。
春季キャンプは1軍スタートで、監督に打撃を期待されて、結果を出して、褒められていたのが自分のことのように嬉しかった。シーズンが始まって、私は彼のユニフォームをつくった。初めてのベイスターズのユニフォームの背番号は3桁になった。5月には、そのユニフォームを持って2軍の試合を観に行ってサインをしてもらった。声をかけて、ユニフォームを出して、「これにお願いします」と伝えたときの、あの笑顔が忘れられない。ちょっと驚いた顔をして、微笑んでくれた。選手と会話したのはこれが初めてではなかったけど、それまでで1番緊張したし、手の震えも足の震えも止まらなかった。机の横の、常に目に入るところに飾って、私は彼を勝手にモチベーターにした。そのユニを見るだけで、頑張ろうって思えた。私はそのユニを着て1軍の試合も2軍の試合も観に行った。1軍には絶対いないのは知ってる。でも、大好きな、1番応援してる人だから。3桁のユニで1軍の試合を観ていると、話しかけられることも少なくなかった。「どんな選手なの?」「どこが好きなの?」「支配下に上がってくるの楽しみだね」「名前覚えとくね」知らない人に言われる度に、ちょっと、いや、すごく嬉しかった。筒香ユニを着たお姉さんも、三浦の大洋の復刻ユニを着たおじさんも知らなかった選手を、私は知っている。いつか、彼が1軍で活躍したときに、私のことを思い出してくれたらいいななんて。ユニ着てたのがいたな、なんて思ってくれたら。
そんなある日、彼が急に試合に出なくなった。1週間、10日ぐらい。試合はあるのに出ない、帯同すらしてない日が続いた。怪我をしたのか、それとも何かやらかしたのか。心配になって必死に検索したら、どうやら本職であった捕手に再挑戦していたらしかった。打力を生かすためにポジションには拘らない、とサードやファーストでの出場が多くて、私が見た試合ではマスクを被っていたことはなかった。ちょうど、ベテランの捕手がトレードで他球団に移籍したときだった。そんなの、期待してしまうじゃないか。不安がないわけじゃなかった。シーズン中の支配下登録は7月いっぱい。今から捕手に再挑戦するなら、今年は3桁のままの可能性の方が高い。でも、彼が目指すところならどこだって夢見たい。打力のある捕手になってくれるなら、それより嬉しいことなんてないんだから。
いてもたってもいられなくなって、7月半ばに彼を観に鎌ヶ谷に行った。暑い中試合や練習に臨む彼への差し入れを持って。試合には出てこなかったけど、キャッチボールしたり声出ししたりしている姿はみれた。前に見たときよりも日焼けしてて、身体もまた少し大きくなってて、顔つきも変わった気がした。成長しているなぁなんて思ったりした。差し入れを渡すのでいっぱいいっぱいになってしまって、宛名入りのサインをしてもらうのを忘れてしまったのだけど、でも幸せだった。それなのに、私はその後どうしようもない感情に襲われて号泣した。(号泣しながら書きなぐってるのがこの記事だったりするんだけどw) 私は、彼の背番号が2桁になるための、貢献ができているんだろうか。そもそも彼の背番号が2桁になる日は来るんだろうか。育成選手を応援している、と知人に言うと「Jr.と一緒じゃん」とよく言われる。でも、似てるようでそれは全然違う。売上や人気で上に登ろうとする背中を直接押してあげることはできない。応援している存在がいることは伝えられても、それは成績にはならない。それがもどかしくて、つらい。つらいけど、どうしようもなく好きだし、目が離せない。だから私は、彼に夢を見続けるのだ。彼の背番号が2桁になって、1軍のスタメンに名前を連ねて、そして私は現地で3桁のユニを高々と掲げる。いつか来るそんな日を夢見て、私は彼を応援し続けるのだ。